手織り・手紡ぎのこと

ある日突然やってみたくなった織物。

織物ってどんなことをするのか、すら知らなかったのに。

ただ降ってきた「やりたい」気持ち。

その衝動に手をひかれるように素晴らしい先生に出会い、気が付くと教室の先輩たちのひたむきな情熱にご一緒させてもらって学ぶ日々。

自分が、作り手というよりは「織機」や「素材」と並ぶ「織るパーツ」になったような、これまで感じたことのない感覚で、今日もとんとん織っています。

糸紡ぎ。これもまた不思議な縁でやり始め、今は夢中。

まだ機織りをやってみたいと思ってもいなかった頃、初めてクラウドファンディングで資金提供、という経験をしました。『羊の本』を発刊するための資金集め。ただ、面白いコンセプトの本だから寄付してみようと思っただけ。

機織りを始めてからしばらくして『羊の本』は完成して手元に届きました。

完成した本をめくると、それは素晴らしい内容。羊を通して世界を、歴史を、生活を知る本。

その中にあったのが糸紡ぎの章。むくむくとやりたい気持ちがわきあがりました。

はじめは円盤に棒を刺しただけのスピンドルを作って初めての糸紡ぎ。

慣れてきてから木工作家さんの作った素晴らしいターキッシュスピンドルで細い糸が紡げるようになり。

そうなると楽しくて次々ととにかく紡いでみる。

そしてその流れは、別の流れで始めた織物に合流。

紡いだら、織ってみたいよね。

織るためにはもっとたくさん紡ぎたいな、と思い始めたある日、びっくりするくらいスムーズに、紡毛機が我が家にやってきました。

なんだか「もっとやってみたら」と誰かに背中を押してもらったようで、それから色んな種類の羊を紡ぎ、綿を紡ぎ、その他の獣毛にもチャレンジ。


 その糸たちがまた織機の上でひざ掛けやマフラーになっていくのは本当に素敵な時間。

 このふわふわはどんな糸になるだろう、どんなアイテムに仕上がっていくのだろうと、静かなワクワクのおもむくままに、紡毛機と織機の前に座る毎日です。